休む時間がない酪農業の改善策とは
本来、酪農経営に関しては乳牛を飼育して、牛乳を製造する事で成立しています。
動物相手のビジネスとなっているので、365日2回の搾乳のための必要な作業は必要です。
ですから、365日営業日が酪農経営の特性であり、別の自営産業とは全く異なる点といえます。
加えて、特殊産業にもかかわらず、経営の主体は、今なお大半が家族経営となっており、スタッフが限られ、病気や冠婚葬祭といった理由で休みの日を採り辛い問題を有しています。
数多くの問題がある中より、このことが最も大きな酪農経営の懸念材料になっています。
世間一般のサラリーマンなどでは週休2日が当然となっている現在において、酪農経営だけが周期的に休みの日もとれないのでは、誰一人として経営に参加したくありません。
一口に言うと後継者が育たないということを意味します。
昔は、村落の共同作業システムによって、近所の人々の支え合いによって、酪農産業の福利厚生は成立していました。
しかし、戸数減少や規模拡大で、相互扶助がむずかしくなってきています。
限定された労働力におきまして、シビアさが増す現実の中で、休みの日をプランを立てて採れ、経営にも余裕を切望する酪農家のリクエストからスタートしたのが酪農ヘルパー事業制度になります。
国の補助を獲得して都道府県毎に事業基金が設置され、ヘルパーは全国的に組織化が進められています。
このことより協会が設立されています。
こうした協会が設立された事によって、コストは必要ですが、専任ヘルパーを雇い入れ、協同してプランを立てて必要な作業をお任せできる事になっています。
酪農ヘルパーは、休みの日を採りたいケースや偶発的なアクシデントが見られた場合などに、ピンチヒッターとして飼育管理を代行する人を意味します。
協会に属しているヘルパーが、要請により、協会サイドから派遣されるシステムになっています。
要請によって、派遣されたヘルパーの代行する業務の範囲に関しては、ヘルパー協会が定めている内容の利用規約により決められています。
まず、朝と夕方の搾乳並びに飼料給与があります。
そして、牛舎内のシンプルな清掃、そして一般的な糞尿処理がベーシックなヘルパー利用規約になります。
協会によりましては、乳牛の分娩介助といった特徴的な作業も受けますが、主として飼料給餌、それから除糞のための必要な作業、また朝夕の搾乳のための作業を酪農家の代わりに遂行することが原則となっています。
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